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Q:
ピボットの項目についての質疑応答を拝見しました。
メロディだけでなくコード進行も移動Doでとらえるとのことですが、ベースラインもそのようにお考えでしょうか?
Dm7 G7のツーファイブでD A G D というラインがあったとします。移動DoでとらえるとRe La Sol Re となります。
しかしベースラインを考えるとき各コードのルート、三度、五度と認識しているので、移動Doでやるとその関係性が見えにくくなる気がしています。各コードごとに移動Doでとらえるとわかりやすいのですが、それだとコードごとに転調してしまうので忙しないです。ご意見をお聞かせください。
A:
質問は「ベースラインも移動ドでとらえるのか」ということですが、それはベースラインをどのように考えるかによって変わってくると思います。
ベースを完全なリズム楽器と考え、使う音はコード音とその経過音、というコンセプトのラインの場合は確かにそのとおりかもしれません。(この場合でも慣れてくると、Re La Sol Reは IIコードのルートとP5th、VコードのルートとP5thという感じにとらえられると思います。)
「ベースラインは音楽の最低部のメロディーラインである」とバークリーでは教えられましたが、私もそう思っています。メロディーであるから当然移動ドでとらえます。
Q:
たしかに私はベースはリズム楽器で、コード音を四分音符に配置する機械的な作業だと思っていました。
しかし最低部のメロディーラインであると考えると納得しました。
A:
ベースラインは音楽の最低部のメロディーではありますが、ベースは重要なリズム楽器としての役割もあります。また、即興演奏するときにキーの主音をDoと歌うと同時にコードのルートをDoと考える(コードの何度の音かを考える)こともするように、ベースラインにおいてもコードの何度の音かを認識することは重要です。
最初はコードのルートをDoとする考えで始め、それがメロディーとしても歌えれるようになればいいと思います。
Q:
ということはキーの主音のDo、コードの主音のDo、少なくともふたつの移動Doを同時に認識している状態であるということでしょうか?
A:
コードに関してはコードネームが分かればコードのルートをDoとする歌い方とその絶対音は分かるし変わらないので難しく考えることはないです。例えばKey of FでBbmaj7がある場合、移動ドで Fa La Do Mi ですが、コードの構成を考えた場合はDo Mi Sol Ti でもあるということです。Doからコードが歌えて、例えばBbmaj7 の Do = Bb, Mi =D, Sol =F, Ti =A を理解していれば、問題無いです。
スケールの場合も概ねコードの場合と同じに考えていいと思います。
初めはドリアンはReから歌うことから始め、それが充分に慣れた後、Doから歌う練習をしてください。
「ジャズソルフェージュ」は全てのスケールをDoから歌っていますが、これは慣れるまで時間がかかります。
Doから歌うことによって音楽理論がより理解しやすくなると思います。