Tom Jobim(Antonio Carlos Jobim)(1927年1月25日 – 1994年12月8日)の音楽はジャズ・ミュージシャン好みでよく演奏される。しかし難解だという話をよく聞く。
彼はスタンダード・ジャズの作曲家としては比較的後期に属しており、彼の音楽にはそれまでの作曲家の影響が強くみられる。ハーモニーもブラジリアン・ハーモニーよりもジャズ・ハーモニーの影響が強いように感じる。
彼の音楽をアナライズすることは、スタンダード・ジャズのアナライズやジャズ理論の理解に役立つと考え、このアナライズ・シリーズをスタートすることにした。
アナライズする場合に元の曲のコードなどが間違っていては話にならない。幸いTom Jobim に関しては彼のオフィシャル・サイトが存在し、そこに楽譜が載っているのでそれを参考にした。
ご意見やご質問がありましたら、ご遠慮無く頂けたらうれしいです。
アナライズの概要
アナライズの読み方については、本サイト「ジャズ理論」に説明があります。
メロディーについて:ハーモニーをアナライズする時にメロディーがどのようになっているかをみることは非常に重要で、特に転調しているかどうかの判別には必須である。
ここではメロディーは音の高さのみでそのリズムは表示していない。また、同じ音が繰り返される場合は1音のみに、更にアンティシペーションで前の小節に移動した音は前の小節には表示していない。メロディーのリズムについてはオフィシャル・サイトをみてほしい。
全音符または四角で表したピッチの下の数字は、そのキーに対する度数を表す場合とそのコードのルートからの度数を表す場合がある。
キーのトニック音(Do)からの度数を表す場合は、1= Do、2 = Re . . . . . となるのでソルフェージュで歌ってほしい。時に12音ソルフェージュで表す場合もある。