倍音を歌う

1.倍音 ( Over tone )

音は空気の振動であり、その振動数が高いほど音(ピッチ)も高くなる。

振動数が2倍になれば音は1オクターブ高くなる(2倍音)。その2倍の4倍音は2オクターブ高くなる。

さらに4倍音の2倍の8倍音は3オクターブ高く、16倍音は4オクターブ上の音である。

3倍になれば1オクターブと完全5度高くなる(3倍音)、上同様に6倍音は3倍音の1オクターブ上の音となる。

9倍音は3倍音の3倍音である。7倍音は基音の b7 の音に近いが少し外れている。

ある周波数の音(基音)を鳴らした時、同時にその周波数の整数倍の小さい音が同時になっている。

この基音以外の音が倍音で、倍音の含まれ具合は楽器によって異なる。

倍音はギターなどの弦を使った楽器で体現できる。いわゆるハーモニクスという奏法である。

弦のちょうど中央に軽く指を触れ弦を弾く、または弓で弾くと1オクターブ高い音が出る(2倍音)。

弦の1/3の場所では2倍音の完全5度上の音(3倍音)、1/4の場所では解放弦の2オクターブ高い音(4倍音)、3/5の場所(1/5、2/5、4/5も同じ)では2オクターブと長3度上の音(5倍音)が出る。

基音(C2)の2オクターブ上に C, E, G のメジャー・トライアドが聞こえている。その音と自分の歌を合わせることで正確に C コードを歌うことができる。

男声の実音は1オクターブ下になるので E3、G2 は倍音として聞こえていない。 C1 を基音として使う方法もあるが音が低すぎて聞き取り難い。そこで自分の Voice E3 の2倍音である E4 と基音の倍音 E4 を合わせるように歌う ( G3 も同様)。楽音により倍音の含まれ方が異なるように、Voiceの倍音も歌い方、個人によって異なる。

ピッチが分かりやすい整数倍音の多い歌い方を研究しよう。

コントラバスの場合の実音は1オクターブ下になるが、特に弓弾きは倍音が多く歌いやすい。 

コントラバス(左チャネル)の倍音を聴きながら歌う練習。テンポのガイド音がありません。メトロノームを120に合わせ利用してください。 L ch:コントラバス / R ch:ソルフェージュ / ♩=120

2.メジャー・トライアド(Major Triad)を歌う

これまで歌ったTriadは、全てMajor Triad(長3和音)である。

この3つのコード( C , F , G )は、 Do  Re  Mi  Fa  Sol  La  Ti の全ての音が含まれている。ダイアトニックな(スケール上の音を使った)メロディーはこの3つでコードを付けることができ、主要3和音と呼ばれている。

L ch:コントラバス / R ch:ソルフェージュ / ♩=120

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